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化粧品原料情報

Cosmetic ingredients

女性ホルモン

様々な化粧品原料をご紹介します。
化粧品には、化粧品の土台をつくる成分、品質保持のための成分、美容成分が含まれています。自分に合った肌悩みの「美容成分」が配合されいている化粧品を使用して、美肌を目指しましょう。
※化粧品原料の代表的な効果に分けて紹介していますが、カテゴリ以外の効果がある原料もたくさんございます。

女性ホルモン様作用とは

女性ホルモン様作用とは、女性ホルモン(エストロゲン)のような働きをするという意味です。

女性ホルモン(エストロゲン)は、お肌の線維芽細胞を活性化させ肌の弾力を保つコラーゲン線維やヒアルロン酸生成促進します。また、皮脂を抑えて表皮細胞に働きかけてお肌の水分を保持する作用があることから美肌ホルモンとも呼ばれています。

生理周期とお肌の関係
女性の肌は生理周期に合わせて、変動していきます。そこには、卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」というふたつの女性ホルモンの分泌が大きく影響しているのです。エストロゲン分泌が多い生理が終わってから排卵日までの期間はお肌にとって安定した(肌の調子が良い)時期ですが、これ以外の期間や性周期が乱れると肌荒れやニキビができやすくなります。また、30代後半以降は女性ホルモンの分泌が下がり、50代前後の閉経を迎えるころには急激に低下し、お肌のハリや潤いも失われがちです。さらにストレスによるホルモンの変調によってシミもできてきます。このお肌の調子が悪い時期にエストロゲン(女性ホルモン)を供給することで、お肌のトラブルを防ぐことが期待できます。

女性ホルモン誘導体 エストラジオール

 ニキビ   保湿   シワ   たるみ   肌荒れ 

表示名称 エチニルエストラジオール
化粧品推奨配合濃度 0.0004 %以下

女性ホルモンの一つである卵胞ホルモン(エストロゲン)の一種でエストラジオールの誘導体です。主に医薬品として使用されますが、化粧品にも使用できる原料です。細胞の新陳代謝を活発にすることにより、ダメージを受けたお肌を修復・再生し、老化防止を期待することができます。エチニルエストラジオールの効果は、その働きから「抗男性ホルモン効果」と呼ばれています。

特長
▪ 角層の水分を保持(潤いを保つ)
▪ コラーゲン、エラスチン合成促進(ハリを保ちシワ・たるみを予防)
▪ 皮脂分泌抑制
▪ 肌荒れ改善

医薬品では、副作用で発疹や吐き気、肝機能の低下、血圧上昇、頭痛、乳房のはれや痛み、重篤なものとしては心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症がありますが、化粧品での配合率では、副作用は起こる心配はありません。

ダイズ種子エキス

 美白   シワ   保湿   ニキビ 

マメ科植物ダイズの種子から抽出される植物エキスで、緩和な女性ホルモン様効果(エストロゲン様効果)が認められているイソフラボノイド(イソフラボン)の含有が特徴とされています。チロシナーゼ活性阻害による色素沈着抑制作用や、コラーゲン合成促進による抗老化作用、角質層の水分増加、皮脂分泌抑制作用が期待できます。

ダイズイソフラボン

 抗酸化   美白   皮膚バリア 

女性ホルモン様作用を持つことが広く知られており、他のイソブラボンよりも優れた抗酸化作用を示し、チロシナーゼの活性を阻害してメラニン生成を抑えます。また、健康や美容効果の報告された有用素材として、健康食品などの分野でも利用されています。

ダイズ発酵エキス

 保湿   皮膚バリア 

ダイズのたんぱく質をナットウ菌で発酵して得られるエキスで、女性ホルモンであるイソフラボンを含みます。水分を長時間保持でき、乾燥から肌を守ります。また、肌のバリア機能を改善させる作用が期待できます。

プエラリアミリフィカ根エキス

 美白   シワ   たるみ   保湿 

プエラリアは、ミャンマーやタイ北部に自生するマメ科の植物プエラリアミリフィカの根塊(イモ)の抽出されたエキスです。女性ホルモンに匹敵するミロエステロ-ルというエストロゲン活性をもつ成分を含み、イソフラボン含量は大豆の数十倍ともいわれています。メラニン生成抑制作用や、ホルモンバランスを整えシワやたるみの改善、保湿効果を期待することができます。化粧品やバストケア商品としても使用されています。

ヒオウギエキス

 美白   シワ   肌荒れ 

アヤメ科植物ヒオウギの根茎から抽出される植物エキスで、女性ホルモンと類似する働きを持っています。化粧品では、コラーゲン合成促進により保湿力が高まり肌にハリやツヤを改善させます。また肌質の改善効果でニキビ、湿疹、肌荒れなどの改善も期待できます。

漢方分野では、清熱解毒などの効能があることから咽喉痛、リンパや扁桃腺の腫れなどに用いられ、民間医療分野においても気管支喘息などの治療に利用されています。

ザクロエキス

 美白   抗酸化   シワ   たるみ   シミ   肌荒れ   保湿 

ザクロは女性の健康維持に有益であるとして古くから食用されている日本でもなじみの深い植物であり、エストロゲンに似た成分を含み女性のバランスに働きかける作用を持ちます。ザクロエキスはビタミンCやエラグ酸といった美白成分も豊富で、シナーゼ活性阻害し、メラニン色素の沈着を防ぎます。また、抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富に含んでいるので、たるみやシワ・シミなどの老化の原因となるトラブルから遠ざけます。さらに、皮膚や粘膜の炎症を予防するビタミンB2やナイアシンも含み、ニキビや肌荒れなどの肌のトラブルを未然に防ぐ効果もあり、アレルギー性皮膚炎の症状を改善する成分としても用いられています。

クズ根エキス

 保湿   肌荒れ   美白   シワ   皮膚バリア 

医薬部外品名称はカッコンエキスといい、マメ科植物クズの根から抽出されたエキスです。クズデンプン(クズの根からとれるデンプン)と緩和なエストロゲン(女性ホルモン)様効果が認められているイソフラボンの含有が特徴とされています。クズ根エキスは、吸湿性による皮表の柔軟化効果があり、湿疹や傷跡などを目立たなくすることや、妊娠線の外見改善に効果があるとされ、抗炎症作用を有することが示唆されています。また、チロシナーゼ活性阻害によるメラニン生成抑制作用やセラミドやコラーゲン合成促進によりシワ改善や皮膚バリア改善作用が認められています。

アメリカショウマ根エキス

 保湿   肌荒れ 

ブラックコホシュ(アメリカショウマ)は、北アメリカ先住民の女性が古くから生理痛などに利用していたハーブです。現在でも、更年期症状や月経トラブルなど、女性のホルモンバランス変化が原因とされる症状に対し有用であると考えられています。ストレスで弱った肌の保水機能を高めてハリやツヤを取り戻します。

カラトウキ根エキス

 美白   保湿   シワ 

セリ科植物トウキの根から抽出されるエキスです。トウキは薬草で、女性のホルモン変化によって起きる月経サイクルの調節から、更年期障害の治療まで、婦人科的症状に対してポジティブに作用すると考えらており、漢方で頻繁に用いられています。

カラトウキ根エキスは、メラニン生成抑制による色素沈着抑制作用や皮膚の褐色色素を淡色化させる効果(メラノソーム分解促進)や、保湿効果、皮膚のシワや弾性を改善させる効果があります。また、血管拡張による血行促進作用が認められています。

アカツメクサ花エキス

 保湿   抗炎症   シワ 

アカツメクサ(レッドクローバー)の花から抽出されたエキスです。レッドクローバーは更年期障害の治療に用いられている薬草として有名です。

アカツメクサ花エキスは、女性ホルモンと似た働きを持つ成分が含まれており、保湿効果、抗炎症効果、シワの抑制効果などが期待されているほか、毛髪の成長期を導き、育毛促進にも効果があります。

イタドリ根エキス

 保湿   シワ   美白 

タデ科植物イタドリの根から抽出されたエキスです。強抗酸化剤として知られるレスベラトロール(ポリフェノールの一種)が主要成分で、女性ホルモン様作用をもつ植物エストロゲンとしての性質も有しています。コラーゲン合成促進などの効果がありキメを整えて肌を保護します。さらに、チロシナーゼ活性阻害による色素沈着抑制作用も認められています。

漢方分野においては、清熱解毒・止痛などの効能があることから関節痛、生理不順、火傷などに用いられています。また、高血圧症と動脈硬化、アレルギー疾患、炎症性反応の治療に用いられています。

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